電気代の請求書を見て、「あれ?先月より高い」「この『調整額』とか『賦課金』って一体何?」と思ったことはありませんか?
特に最近は、電気代の高騰が家計に重くのしかかっていますよね。
請求書に書かれている見慣れない言葉のせいで、何にいくら払っているのか分からず、モヤモヤしている方も多いのではないでしょうか。
実は、電気代の請求書を分かりにくくしている大きな要因の一つに、「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」があります。
これらは電気の使用量だけでなく、外部要因によって金額が変動するため、請求額が大きく変わる原因となるんです。
でも安心してください!これらの項目、仕組みを理解すれば意外とシンプルなんです。
この記事では、電気代の請求書に必ず載っている「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」について、その意味や計算方法を、専門知識がない方でもスッキリ理解できるように、やさしく丁寧に解説していきます。
この記事を読めば、もう電気代の請求書を見ても「何かの請求?」と悩むことはなくなるはずです!さあ、一緒に電気代の「?」をなくしていきましょう!
この記事でわかること
- 燃料費調整額とは何か、なぜ存在するのか
- 燃料費調整額の計算方法
- 再エネ賦課金とは何か、なぜ存在するのか
- 再エネ賦課金の計算方法
- 電気代の明細書のどこに記載されているか
まずは知っておきたい!電気代の基本的な構成
「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」を理解する前に、まずは電気代の請求書がどのように構成されているかを見てみましょう。
多くの電気料金プランでは、電気代は主に以下の要素で構成されています。
- 基本料金:契約しているアンペア(A)やキロワット(kW)に応じて決まる固定料金。
- 電力量料金:使用した電力量(kWh)に応じて計算される料金。この部分が「燃料費調整額」や後述の「地域別料金」などの影響を受けます。
- 燃料費調整額:燃料価格の変動を電気料金に反映させるための金額。
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金):再生可能エネルギー普及のために国民全体で負担するお金。
- その他:消費税など。
今回解説する「燃料費調整額」と「再エネ賦課金」は、主に「電力量料金」と並んで、電気代の合計金額に影響を与える重要な項目なのです。
電気代が上がる理由?「燃料費調整額」とは?
では、一つ目のナゾ、「燃料費調整額」から解き明かしていきましょう。
燃料費調整額って、結局ナニ?
燃料費調整額とは、電気を作るために使う「燃料(石炭、液化天然ガス:LNG、石油など)」の価格の変動を、電気料金に反映させるための金額です。
日本の電力の多くは、火力発電で作られています。火力発電は、文字通り燃料を燃やして電気を作ります。そのため、燃料の価格が上がれば、電気を作るコストも上がりますし、燃料の価格が下がれば、コストも下がります。
この燃料価格の変動分を、毎月の電気料金に上乗せしたり、差し引いたりして調整するのが燃料費調整額の役割です。
なぜそんな調整が必要なの?
もし、燃料価格が変わるたびに、電気料金の基本料金や電力量料金の「単価」をイチから見直していたら、手続きが大変で追いつきません。
そこで、燃料価格の変動分だけを抜き出して、毎月自動的に電気料金に反映させる仕組みとして「燃料費調整制度」が導入されているのです。
これにより、電力会社は燃料価格の変動リスクをある程度抑えつつ、利用者にも燃料価格のメリット・デメリットを分かりやすい形で反映させることができるようになっています。
最近、電気代が高いと感じるのは、世界の燃料価格が高騰しているため、この「燃料費調整額」が大きくプラスになっていることが主な原因の一つです。
燃料費調整額はどうやって計算されるの?
燃料費調整額は、以下の計算式で求められます。
燃料費調整額 = 燃料費調整単価 × 使用電力量
「使用電力量」は、皆さんがその月に使った電気の量(kWh)なので分かりやすいですね。
問題は「燃料費調整単価」です。この単価が、燃料価格の変動によって毎月変わる部分です。
燃料費調整単価は、電力会社が定めた「基準燃料価格」と、その月の料金に適用される「平均燃料価格」を比較して算出されます。
燃料費調整単価 = (平均燃料価格 – 基準燃料価格) ÷ 1,000 × 基準単価率
(※計算式は電力会社やプランによって若干異なりますが、考え方は概ね同じです。)
- 基準燃料価格:電力会社が料金プランを定めた際に設定した、燃料価格の基準となる金額です。
- 平均燃料価格:電気料金に適用される月の数ヶ月前(通常3ヶ月前)の平均的な燃料価格(原油、LNG、石炭の貿易統計価格から算出)です。
- 基準単価率:1,000kWhあたりの燃料費が1,000円変動したときに、電力量料金単価が何円変動するかを示す率。
つまり、
- 平均燃料価格 > 基準燃料価格 の場合 → 燃料費調整単価はプラス → 電気代に上乗せ
- 平均燃料価格 < 基準燃料価格 の場合 → 燃料費調整単価はマイナス → 電気代から差し引き
となります。
電気代の請求書に「燃料費調整額:〇〇円〇〇銭/kWh」と記載されているのが、この燃料費調整単価です。ご自身の使用電力量にかけると、請求書に載っている燃料費調整額になります。
また、大手電力会社を中心に、燃料費調整額には「上限」が設定されている場合があります(自由化以降の新しい料金プランでは設定されていないことも多いです)。これは、燃料価格がいくら高騰しても、ある金額以上は上乗せされないようにするための仕組みです。ただし、国際的な燃料高騰が続くと、この上限に達しているケースが多くなります。
燃料費調整額まとめ
- 火力発電の燃料価格変動を電気代に反映
- 毎月変動する(数ヶ月前の燃料価格が影響)
- 燃料価格が上がればプラス、下がればマイナスに
- 「燃料費調整単価 × 使用電力量」で計算
- 一部プランには上限がある
国の政策!「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」とは?
次に、もう一つの重要な項目、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」、通称「再エネ賦課金」について解説します。
再エネ賦課金って、何のために払うの?
再エネ賦課金とは、再生可能エネルギー(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど)の普及を支援するために、電気を使う全ての人々が、電気の使用量に応じて負担するお金です。
これは、国の「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」という仕組みを運営するために集められています。
FIT制度では、太陽光発電などで作った電気を、電力会社があらかじめ決められた価格で一定期間買い取ることを国が約束しています。これにより、再生可能エネルギーの発電事業者は安心して設備投資ができ、普及が進むというわけです。
電力会社がこの「FIT価格」で買い取った電気の費用の一部を、電気の使用者である私たち国民が「再エネ賦課金」として負担しているのです。
地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上を目指す上で、再生可能エネルギーの導入拡大は非常に重要であり、再エネ賦課金はそのための費用をまかなうために存在します。
再エネ賦課金は、どうやって計算されるの?
再エネ賦課金も、計算方法はシンプルです。
再エネ賦課金 = 再エネ賦課金単価 × 使用電力量
こちらも「使用電力量」は皆さんが使った電気の量です。
重要なのは「再エネ賦課金単価」です。
この単価は、全国一律で、経済産業大臣が毎年度決定します。そして、その単価は1年間(例:5月請求分から翌年4月請求分まで)固定です。
再エネ賦課金単価は、FIT制度で買い取る再生可能エネルギーの量が増えるにつれて、年々上昇傾向にあります。
電気代の請求書には「再エネ発電促進賦課金:〇〇円〇〇銭/kWh」と記載されているはずです。これがその年度の再エネ賦課金単価です。
再エネ賦課金は、燃料費調整額のように毎月単価が変わるわけではありません。また、電力会社や契約プランに関わらず、同じ使用量であれば同じ金額を負担するのが原則です。
再エネ賦課金まとめ
- 再生可能エネルギー普及のための費用
- 電気を使う国民全体で負担
- 国のFIT制度の費用の一部
- 「再エネ賦課金単価 × 使用電力量」で計算
- 単価は全国一律で、毎年見直される(通常5月~翌年4月まで固定)
- 年々上昇傾向にある
請求書でチェック!どこを見ればいいの?
お手元に電気代の請求書や検針票があれば、ぜひ見てみましょう。
多くの場合、「電力量料金」の項目の中に、あるいは独立した項目として「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が記載されています。
- 燃料費調整額:プラスになっているか(上乗せ)、マイナスになっているか(割引)が表示され、その単価(円〇〇銭/kWh)と合計金額が書かれています。
- 再エネ賦課金:単価(円〇〇銭/kWh)と合計金額が書かれています。
これらの項目を確認することで、ご自身の電気代のうち、どれくらいが燃料価格の変動分で、どれくらいが再生可能エネルギー普及のための負担分なのかを把握することができます。
結局、私たちはどうすればいいの?
燃料費調整額も再エネ賦課金も、その計算のベースになっているのは「使用電力量」です。
これらの金額自体を直接コントロールすることは難しいですが、使用電力量を減らすことができれば、それに比例して燃料費調整額も再エネ賦課金も抑えることができます。
- 使っていない家電のコンセントを抜く
- 照明をこまめに消す
- エアコンの設定温度を見直す
- 省エネ性能の高い家電に買い替える
- 断熱対策を行う
といった、日々のちょっとした省エネ行動が、これらの負担を減らすことにつながります。
また、電力会社や料金プランによっては、燃料費調整額の算定方法に違いがあったり(上限設定の有無など)、基本料金や電力量料金単価が異なる場合があります。ご自身のライフスタイルに合った料金プランを選ぶことも、電気代を抑える上で有効な手段の一つです。
これらの情報は、ご契約の電力会社のウェブサイトで確認できますので、一度チェックしてみることをお勧めします。
(※ただし、再エネ賦課金はどの電力会社を選んでも全国一律です。)
まとめ:これであなたも電気代マスター!
今回は、電気代の請求書に登場する「燃料費調整額」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」について解説しました。
- 燃料費調整額:燃料価格の変動を電気代に反映させる仕組み。世界情勢や為替レートに影響され、毎月単価が変わる。
- 再エネ賦課金:再生可能エネルギー普及を支えるための国民負担金。国の政策で決まり、全国一律の単価が1年間固定される。
どちらも「単価 × 使用電力量」で計算されるため、ご自宅の電気の使用量が多いほど、それぞれの金額も大きくなります。
これらの項目を理解することで、なぜ電気代が変動するのか、自分が払っているお金が何に使われているのかがクリアになったのではないでしょうか。
家計管理のためにも、自分の支払っている電気代の仕組みを理解することはとても大切です。
今日の解説が、あなたの電気代のモヤモヤを解消し、賢く電気を使うための一歩になれば嬉しいです!


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